県立高校削減計画の議決延期と説明を求める意見書が、奈良市議会で採択

2018年06月26日(火)10:30

 

今月8日、県教育委員会が削減校名を明らかにして、県立高等学校適正化の「実施計画案」を発表しました。全県で3校を減らす計画ですが、奈良市内では人気校の「平城高校」が削減対象にあげられました。さらに、今回の計画では生徒や保護者が切実に求めている「普通科」をバッサリ削減。一方で、「高等学校教育の質向上」と称して「特色化」が前面に押し出されています。

 

統廃合校以外の高校も、学校の「特色づくり」が強調され、学校名の変更も突然、迫っています。とくに、奈良市内や市に近接する県立高校が大きく様変わりし、「平城高校」「登美ヶ丘高校」「西の京高校」「高円高校」「奈良朱雀高校」の学校名がなくされようとしています。

 

 

 

平城高校の事実上の「閉校」に疑問の声

 

市内で唯一削減校とされた平城高校の校舎に、奈良高校が移転。「実施計画案」では、耐震化のために奈良高校の改築移転が必要なので、平城高校は閉校するという記述が書かれているだけで、なぜ平城高校が閉校の対象になったのかの説明が全くありません。この極めて乱暴なことが、当事者の声を一切聞かずに提案されました。

 

8日発表の「実施計画(案)」で削減や校名が変更される高校名が公表されてから、計画内容について知られるようになったのが実際の状況です。いまだに計画案について、よく知らない、わからない市民・県民の方も少なくありません。

 

奈良市内の中学生にとっても、高校の進路選択を狭め、進路選択の権利が奪われる深刻な問題が引き起こされます。これは、中学生の高校受験、進路指導にただちに関わる、まさに市立中学校の問題でありながら、県教委から市教育委員会に対して正式な説明がなかったことが、わが党の本会議質問で明らかとなりました。

 

対象学校名が明らかにされてはじめて計画のことを知る人が広がりましたが、県教委は、今後、パブリックコメントは行う考えはないと表明しています。一方で、「実施計画(案)」は、いま開会中の6月県議会において、28日開催の「くらし・文教委員会」で採決、本会議で議決、9月県議会では、高校改廃の関係条例を提案・決定しようとしています。このやり方には「何がなんでも性急すぎる」、「なぜこれだけ急ぐのか」の声があがっています。

 

 

 

短期間に、多数の計画撤回を求める署名も

 

「県立高校の削減問題を考える会」が急きょ結成され、県教育長に対して、約3,600筆の計画撤回・見直しを求める署名(第一次分)がすでに提出されていますが、そののちに数多く寄せられている署名を集約し、近日中に第二次分の提出が予定されています。また、8日の「実施計画案」公表後、平城高校の同窓会などが「平城高校をなくさないでください」署名を始められました。「思い出の詰まった校舎が、他の高等学校(※奈良高校のこと)に明け渡されるとの計画には、他に例をみない事案であり、憤りすら覚える。このたびの実施計画を撤回し、平城高校を現在の地で存続いただきますよう、強く要望します」と訴えられています。これまでにWEB上では賛同者5,100人を超え、さらに広がっています。平城高校保護者会のなかでも、計画の再考を求める懸命のとりくみが連日行われています。


そもそも平城高校は、大幅定員割れするような状況ではなく、逆に「人気校」です。なぜ、平城高校が閉校の対象になったのかの説明もないまま、一方的に、強制的に、高校の歴史が断ち切られようとしています。こんなことが許されるのでしょうか。

 

平城だけでなく、登美ヶ丘・西の京・高円・朱雀といった、歴史ある奈良のすばらしい校名が、市民・県民の声、何よりも当事者や関係者の思いや意見を聞かずに消えようとしている。こんなことが許されるのか。ことは、母校がなくなる、学校名が消されようとしている問題です。仮にどんなにいい計画だったとしても、当事者・関係者に丁寧に説明をして、理解と納得を得る努力がつくされることは、手続きの問題として当たり前のことです。

 

 

 

奈良高校の耐震化も緊急の課題

 

18日に大阪北部地震が発生しました。老朽化し耐震工事がされていない奈良高校の校舎や体育館は危険なため、当日は立ち入り禁止となったそうです。命にかかわる問題であり、現校舎の建て替え・耐震化は待ったなしの最優先課題です。この課題にこそ、ただちに向き合い、責任ある対応を求める関係者の切実な声も高まっています。

 

 

 

県教育委員会は説明をつくし、全県で十分な議論を

 

「県立高等学校適正化」の計画は、県教委が策定した計画ですので、県議会のなかで徹底審議がつくされなければなりません。そのときに、当事者や関係者の声が置き去りにされて計画が一方的にすすむことはあってはなりません。県議会の論議が広い視野に立ち、多角的に深められるために、奈良市や市議会にも強く示されている当事者や関係者、市民の疑問や意見が、丁寧に反映されて深められていくことが必要です。

 

いま扱われているのは、高校生が過ごす学校の問題です。教育施設の問題です。当事者の声を聞かずにシャットアウトして、行政の都合のよいように進めていくやり方が、仮にまかり通るのであれば、まさに反・教育的で言語道断、理不尽そのものと言わざるを得ません。関係者の意見を聞かずに強行にすすめる行政の姿を高校生はどう感じるのだろうか。そんな姿をみせるのかが、鋭く問われています。計画ありき・スケジュールありきでなく、計画の説明をつくすこと、当事者・関係者の声を反映した論議、丁寧にすすめることは、最低限のあり方です。それを求める当然の道理ある声を奈良市議会の意思として示すことは、極めて重い意味をもつものと確信します。本市議会としての良識を発揮し、意見書のかたちで議会の意思を示すことを求め、賛成討論といたします。

カテゴリー:議会


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